【簡単なのに効果が高い】俳優の役作りに役立つ独り言の効果・効用

【簡単なのに効果が高い】俳優の役作りに役立つ独り言の効果・効用

どうも俳優歴13年目ヒロユキです。

今日は独り言って役作りをしていく上でこんなに効果があるんだってことを話していきます。

なんと役作りだけではなく、仕事で何かアイディアを出したいとき。心配事をなんとか解消したいとき、そんな時にも役立ちます。

一言で言うと、

The 便利!

それじゃ、独り言のやり方も含めてお伝えしていきますね。

独り言って何の役に立つの?

いきなり結論から言っちゃうと、独り言は自分一人で簡単にできる

ブレインストーミング

です!

何か解決したい。画期的なアイディアを出したいと思っている時に、独り言をつぶやいてどんどんアイディアを垂れ流していきます。

とくに俳優の役作りにおいてはとてもこれが役立ちます。

役作りには、「脚本に載っていない役の過去」「役の現在の状況」「役の今の想い」そして、「役者の過去」「役者と役の共通点・相違点

こういうものを考えていく必要があるんですね。

なぜかというと、

役作りは役に共感していくことによって作っていく

からです。

「この役は〇〇な性格のキャラクターで、今は〇〇な状況だからこう思ってるはず!!」

なんて自分本位の甘い作り方はしません。(してる人も多いけど。役がかわいそう)

僕ら俳優は役がどういう過去をもっていて、今の状況ではどう感じているかということを、自分の過去とすり合わせて共感できるまで作りこんでいきます。

もし明らかに自分にない過去(人を殺したとか)の場合は、想像力で穴埋めをして作っていきます。

蛇足ですが、自分の過去とすり合わせて作っていくことを、名だたる俳優を生み出し続けているアメリカのアクターズスタジオ創始者リーストラスバーグが教え、メソッド演技というものをこの世界に広めました。

皆さんが知ってるマーロンブランド、アルパチーノ、ロバートデニーロ、ダスティンホフマン、皆メソッド演技を学んできています。

それに対し、ステラアドラーという女性演技指導者は、このメソッド演技は精神にダメージを与える可能性があり危険すぎると言い、役作りは自分の過去とすり合わせて作っていくのではなく、想像力をもっと使いなさい。と教えています。

どちらも、演劇界を変えたと言われる演出家スタニスラフスキーの弟子です。

話を戻します。

独り言をつぶやく速度はメモを取るよりも圧倒的に速いのでとにかくアイディアの数が稼げます。当然使えないアイディアがたくさん出てきますが、そんなもんは後から使わなければいいだけなので、とにかくアイディアを出しまくる。そして、「お。これ面白いかも」って思ったものだけメモ帳に走り書きしてストックしておきます。

役作りで言えば、

「役の過去にこんなことがあったのではないだろうか」

「今の状況だったらこういうことを思っているのではないだろうか」

というものをとにかく出しまくっていく。明らかにずれているものも気にしないで出していく。

ドラえもんを例にとると、

のび太がジャイアンにいじめられて帰ってきました。この後どうしよう・・・っていう状況ののび太の役をもらった時に、普通はドラえもんにどう頼もうとか、どんな道具があれば・・・っていう考えになると思いますが、

今回はドラえもんに頼らず、ジャイ子を利用してジャイアンに仕返ししてやろう。クッヒッヒッヒ・・・

って考えるかもしれないわけです。

当然これでは、ドラえもんの世界観ものび太くんの性格もぶっ壊しているので、多分使うことにはならないアイディアですが、これを考えておくことは大事。

なぜなら後々、なんでのび太は人を利用してまで仕返ししないんだろう?っていう疑問が出た時に答えを出すヒントとなるからです。

逆に、

ここで、だってのび太は優しいから!!って決めつけて終わるのが最悪の答え。

決めつけない。

どんなに優しい人間でも人を陥れて自分の利益を欲することもあります。

でも、何か(倫理観、周囲の目など)が邪魔して優しい人間でいる(ことが多い)。

決めつけは役の理解を放棄しているのと同じです。

つまり俳優の仕事を放棄しているのと同じです。

決めつけが役を冒涜する行為だとしっかり認識しましょう。

だから最終的には使えないと思っても、独り言をつぶやいていて、「お?」っとなにかひっかかるものはメモしておきましょう。

独り言の具体的なやり方

まずはとにかくつぶやき始めます。

考えなきゃいけないこと。やらなきゃいけないこと。悩み事。

役についてとかまずは縛らなくて大丈夫です。

話す内容は何でもOK。 同じ話を繰り返してもかまいません。繰り返しても構わないけど、それだけにずっととらわれない。とにかく数を出すっていうことだけは忘れずにいること。そして、飽きたら次に移りましょう。

いきなり、核心について話そうとして言葉が出てこなかったら、その外側から話していきましょう。

たとえば、学校内に好きな子がいてその子のことを考えようと思って、独り言を始めます。

「〇〇ちゃん好きだなぁ。かわいい。かわいい。かわいい・・・かわいい・・・」

と、他の言葉が出てこなくて詰まってしまうなら、同じクラスメイトの話とか、その子と一緒に受けた授業の話とか、その考えたい内容の周囲のことを独り言していきます。どんなものでもいいです。

大事なのは、とにかく言葉を止めないこと。

だらだら口からこぼれるように話す。

独り言として声に出すことによって、頭で考えているだけよりもアイディアがどんどん浮かんでくる。

使えないアイディアや考えもたくさん浮かぶけど気にしない。

10個浮かんだ中で1個使えそうなのがあったら、それをメモにとる。

独り言の最中にとってもいいけど、独り言のテンポは崩さないように。

無言の時間が長くなってきたなって気づいたら、他のところから考えるとか工夫して、また言葉を止めずに話し続けます。

ジブリッシュと並んで、激簡単でかなり効果のある練習方法。
いわゆるブレインストーミング。紙に書くよりも、早いので出せる量が増える。
ただ、メモを取らないと忘れます。

繰り返しになりますが、

俳優にとっては、これめちゃくちゃ使えます。
この役は何を考えてこういう行動をとったのか、

この役は過去にどういうことがあったのか、

それは自分(俳優)の人生のどの部分と交わるか、

どこが役に共感できるか、

逆に共感できないポイントはどこか。それはなぜか。

考えることは山ほどあるので、全部べらべら独り言をしゃべり続ける。そのうち、ヒントっぽいのがぽろっと口からこぼれたら、メモに殴り書きしておく。

そのメモを使ってあとからしっかり役作りに結び付けていきます。

以上!!

これだけ!簡単!!

・・・ただ一つ副作用があります。

日常生活でついつい独り言をつぶやいてしまいがちになるので、

「うわっ!きもっ!」

って思われやすくなります。

ま、いっか!

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