俳優歴11年の男が語る!緊張しないで本番に臨むための2つのアプローチ-後半-

俳優歴11年の男が語る!緊張しないで本番に臨むための2つのアプローチ-後半-

前回の記事では10cmのハードルを越えて、歯車を合わせていきつつ最終的に100mのゴールを目指す方法をお伝えしました。

高いハードルを無理やり越えてゴールを目指す方法

高いハードル

今回の記事では、まったく逆に1000mの高さのハードルを無理やり越えてゴールを目指す方法を説明します。今回も役作りをベースに語っていくので、皆さんは皆さんのゴールに置き換えて読んでいってください。


1000mのハードル・・・100mの10倍、つまり文字通り

感情も動きも全部10倍にして大げさな演技をしましょう

ってことです。
練習中はですよ!

言うまでもありませんが、当然全てが嘘になります。

「嘘の演技なんてやりたくないー」

「リアルな演技をやりたいんだよー」


わかります。だからこそ、本番で嘘をつかないために、そしてできるだけ役に近づくために、練習では思いっきり嘘をつく必要があるんです。

どういうことかと言いますと、

最初からリアルな演技を目指していくと、演技がまじめで小さくなってしまいます。そして間違ってしまわないように心が固く萎縮してしまいます。

そこで、練習中では10倍の大きさで本来ありえねえだろというくらい大きく動くことにより、心が固くなるのを防ぎ、心の壁と動きの壁を壊す効果があります。


当然本番中に10倍でやろうとしたらそりゃー失敗します。
だから 、練習中で10倍でやって先に失敗しておく。
だって、練習中は失敗していいから。やり直しがきくから。
練習中にまじめの壁を壊して、大げさにやっても意外とちょうどいいなっていう部分を見つけたり、ここはやりすぎだなって部分を調整したり
そのために10倍が必要なんです。

ちなみに、これをとりあえずは3倍でやろう!と思ってやると、せいぜい2倍どまりです。
無意識に調整かけちゃいます。
100%誰がどう見ても失敗だっていう10倍。言葉はすでに聞き取れるレベルじゃないですし、動きは日常でやってたら100%警察呼ばれるレベルです。

正直恥ずかしいと思います。

でも、それをやらなきゃだめです。

繰り返しになりますが、心の壁、動きの壁をぶっ壊すためです。
恥ずかしいでしょうが、この練習は失敗するためにやるので大丈夫。頑張りましょう。

逆に本番の時に演じるのにちょうどいい演技、動きだったら大失敗です。ここでは。

一旦スピーチで例えてみます

スピーチの場合で、この10倍の練習方法をやらずに最初から目標地点を目指して練習を繰り返していくと、

よどみなくしゃべれるし落ち着いて見えるけど

あんまり伝わってこない。
なんか印象に残らない。

となります。

スピーチや、プレゼンの発表でお悩み中の方、無事に終わればいいんじゃないんですよ!しっかり練習して皆に目にもの見せてやりましょう!!!

っていうと、ハードルが良くない上がり方しちゃうので気を付けてくださいww

今のは、プレッシャーを自分にかけて潰れていくやり方です。

どう準備していけばいいのか一旦おさらいしましょうか?

本番に向けての準備の手順ーおさらいー

1.ゴールを決めたらゴールのことは忘れる!目の前のことに集中!

2.目の前の準備には2つのアプローチがある。10cmと1000m!

3.10cmのハードルを越えるように同じ動きを何度も繰り返して身体にその動きを慣れさせろ!

4.1000mのハードルをむりやり越えるように、嘘でいいから10倍の大きさで感情も動きも入れて自分の殻をぶっ壊せ!

5.3と4の練習を交互に繰り返し(きちんと交互じゃなくてもいい)、目標の100mのハードルに合わせていく

となります。

低いハードルと高いハードルそれぞれのデメリット

さて、前の記事でお話しした10cmのハードルを越えていくやり方。

つまり、自分の意識の方向や強さを少しずつ調整していくやり方だと、それを積み重ねていって100mのハードルを飛べるところまで達成しても、
実はどうしても動きは小さくなってしまいます。

ちゃんと心も動いてるし、リアルに演じれていてもです。

あんまり好きな言い方ではないけど、表現に乏しい。


かたや1000mのハードルを無理やり越えて、普通こんな動きしないだろ。こんな話し方しないだろ。っていうものを無理やりやると、
100mのハードルに調節した際、動きが大きくなります。最初に限界を突破しているからですね。凝縮していっても動きの大きさがそこそこ残ります。

いわゆる表現力というのはこれをさすことが多いです。

しかし、この場合は10cmのハードルで言ったような、小さくて微かな意識の使い方に注意を向けてこなかったので、演技が大味になります

前回の例で言えば、帰ってきて靴を玄関で並べるのか、脱ぎ捨てるのか。こういうところに意識がいかなくなります。

そういえば前回の例で帰ってきたとき家のカギを閉めてなかったですね。
こういうところに気づかないままやってしまいます。

ありていに言えば、いやいや、それ嘘やん。みたいな。

だから、両方を同時に作っていく必要があるんです。

まとめ

10cmのハードルを越えること(下から)
メリット
意識の方向・強さの調整
リアルに見える。上手いって言われやすい
デメリット
動きが小さくなりがち。キャラにもよるが面白くならないことが多い。

1000mのハードルを越えること(上から)
メリット
動きが大きくなる。表現力があるように見える。面白い。
デメリット
本来なら意識が向くであろう方向を無視したりするのでうそっぽい。

低いところからはじめていくのは歯車を合わすこと。
大げさにやってから小さくしていくのは、自分の想像している限界(制限)を壊すこと。

って感じです!

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