演技練習以外で演技力を高める方法を列挙してみた全24種【カラオケ・旅・漫画など】

演技練習以外で演技力を高める方法を列挙してみた全24種【カラオケ・旅・漫画など】

この記事は、

・演技の練習以外にも、演技力を鍛えたい!

・常に演技力を向上させたい!

こんな熱意にあふれてる方に向けて書いていきます。

または、

・演技の練習以外でも演技力が伸びたら(楽で)良いなー

と考えている舐めた俳優の読者に向けて書いていきます。

この記事を読むとこんなことがわかります。

①演技力向上に役に立つ方法

②演技力向上に部分的に役に立つ方法

③演技力向上にあまり役に立たない方法

④チクセントミハイのフロー理論

どうも俳優をやっていますヒロユキです。

僕は今年で俳優歴13年目になります。事務所に所属していないこともあり大きい作品には出ていませんが、それでもTVドラマ、映画、舞台、ラジオドラマ(製作、脚本、主演)など色々な媒体に出演してきました。

また、この13年間「演技とは」ということを考え続けてきました。その間にスタニスラフスキーシステム、リーストラスバーグメソッド、マイケルチェーホフテクニークなど様々な海外の演技論も学び身体に落としてきました。

今回の記事では、僕が今まで試してみて「これは演技に役に立つ!」「これはあんまり役に立たない!」と感じたものを仕分けしていきます。

役に立つものを取り入れることで、演技練習時以外でも成長できるかもしれません。

とはいえ読者それぞれ、人生のバックボーンが違います。

なので、僕は演技に役立つと思えたけど、あなたにはヒットしないものもあるかも。

逆もまた然り。

意見が違っても、「ふーん。ヒロユキはこういうもので演技力上がると思ったのね」とゆるやかに捉えていただければと思います。

意外と、想像もしてなかったものが評価高かったりして、あなたもちょっとやってみようと思うかもしれませんしね。

そうなったら、記事を書いた甲斐もあるってもんです。

まあ、全体的に気楽に読んでください。

今回は、他の記事に比べてだいぶ緩いテイストです。

それでは、さっそくスタート!

演技力向上に役に立つ方法

ピンッ!とキューーーン

ちょっと、うさんくさいかもしれませんが、僕に起こる感覚の話をさせてください。

この先、いろいろな演技練習以外の方法を例に出しますが、この「ピンッ!」と「キューーーン」が頻発しますので、理解をしておいていただいた方が読みやすいと思います。

僕が「これは演技の役に立つ!」と思う判断基準に、「ピンッ!」って感覚があるかどうかというものがあります。

これ、言葉にするのは難しいんですが、頭の後ろ斜め上あたりでピンッって矢印みたいな電気信号(?)が走る感覚がたまにあるんです。

この感覚は、クリエイティビティを刺激されてるときだったり、芝居で演技がピッタリはまった時だったりに生じます。

または、「キューーーン」と目の前の物事に集中していくときもあります。

これは、目標を目の前にしてなんとかその目標を乗り越えたいと考えているときに生じます。

このピンッ!とかキューーーンといった感覚が起きると、やろうとしていること以外の余計なものが意識から消えます。

だからこれは、想像の世界に入るときの感覚だと僕は感じています。

そして言うまでもなく、演技は作品という想像の世界で生きることを指します。

そのためには集中力が必要。

この時の集中力は、眉間にしわを寄せるようなものではなくて、もっと「その世界にいるのが当たり前である」みたいな感じ。

力を入れずに集中している状態とでもいうのでしょうか。

めっちゃふわふわした説明で申し訳ないんですけど、あなたも人生でなにかに集中できたときに、「全てを自分がコントロールできる万能感」を感じたことないでしょうか?

それと全く同じものなのかはわかりませんが、あの感覚に似ています。

僕は、この「ピンッ!」とか「キューーーン」といった感覚を演技練習以外で感じることで、実際の演技でも想像の世界に入るコツがつかみやすくなると考えています。

はい。前提終わりです。

ここから演技に役立つ方法を列挙していきます。

ボーっとする

これは、ピンッ!とくる感覚とは違うのですが、演技力向上にはボーっとすることはすごく大事です。

何もせず、とりとめもない妄想の世界にいる。

想像の世界と現実の世界をゆるく出入りできる。

これ、俳優にとって、とても良い状態です。

なぜなら、俳優は理性に縛られてしまうと良い演技ができないからです。

つい、演出やセリフに意識が行ってしまい、役として自由に生きることができなくなってしまいます。

その点、ボーっとすることは俳優の理性を弱め、想像の世界に入りやすくしてくれます。

現実と想像の境目をゆるめるわけです。

「ボーっとするだけなら余裕だ。誰にでもできそう」

そう思うかもしれませんが、これ、現代人には意外と難しいことなんじゃないでしょうか。

ちょっと時間が空いたら、スマホを見たり、音楽を聴いたりしませんか?

ボーっとするだけだと、なんだか時間がもったいない気がしてしまう。

でも、想像を信じ込みやすい人。

つまり、役者である現実と、想像の世界にいる役との境目がゆるい人

彼らはみな、きまってボーっとすることが得意です。

天才と呼ばれる憑依型タイプの俳優もボーっとするのが得意です。

それが、憑依型タイプを作り上げてる要因の一つでもあると僕は推察しています。

憑依型についてはこちらの記事にまとめました。良ければご覧ください。

憑依型に限らず、論理的すぎる思考をゆるめて想像の世界に入ることは、俳優のとても大事な要素の一つです。

さあ、仕事をさぼってボーっとしましょう。

ライブに行く(フェス)

ピンッ!ってくる感覚、僕は、ライブで良くこれを感じます。

特に、フジロックのような野外フェスに行ったときです。

つい、アーティストを見ようとしてしまいますが、僕はアーティストを見てるときには、この感覚は来ません。

周りの観客と「ウェーーイ」とやってるときも来ません。

頭のてっぺんから音楽を吸収してるとき。

自分と音楽が一体化してるようなとき、ピンッ!ときます。

これが、芝居中に役としてその想像の世界にいるときの感覚に似ています。

ライブいいです。

カラオケ

次、音楽つながりでカラオケです。

カラオケでは、歌詞に想いを乗せて歌ったり叫んだりしますよね。

これは、セリフに感情を乗せて発するのと酷似しているので、演技の役に立つのもわかりやすいのではないでしょうか。

この言葉と感情がピッタリ重なった瞬間の感覚を知るのに、カラオケはとても有効・・・

・・・あ、そう!これだ!

この言葉と感情がピッタリ重なった時の感覚が「ピンッ!」です!

世界に余計なものが全部消えて、あなたがやることは感情が絡んだ歌詞を吐き出すことだけ。

これです!

この説明で伝わりました・・・か?

このときの「ピンッ!」の感覚と、演技で上手くいっているときの感覚が同じということです。

一体感ということなのかな。

マンガ

マンガも演技力向上に役に立つと思います。

演技関係の漫画に限らず、キャラクターが集中しているシーンがあると、そのときのキャラクターの心境に合わせて、読みながらキューーーンとなります。

ピンッ!とかキューーーンとか擬音語ばっかりで本当にすみません(笑)

感動できる作品よりも、「努力」と「集中」がある作品が演技力向上の役に立つと感じます。

例えば、ワンピースやナルトも面白いけど、演技に役に立つ感じはしません。

僕が、演技に役に立ちそうだと思う作品は、演技関係で言えば、

ガラスの仮面

アクタージュ

マチネとソワレ

こういうのは、キャラクターが集中するシーンに合わせて、こっちもキューーーンとなります。

演技関係以外だと、

ブルーピリオド

ブルージャイアント

ちはやふる

がオススメです。

どれもキューーーンときます。

繰り返しになりますが、演じるときに集中する感覚に似ているので、良いと思うということです。

この感覚を持ったまま、芝居をやりたい。

あと、主人公が頑張ってる姿をみてモチベーションも上がります。

小説

読解力向上のために役立ちます。

想像力向上にも役立ちます。

ただ、ピンッ!とかキューーーンという感覚はあんまり来た覚えはないですね。

でも、作家の恩田陸さんや、小川洋子さんの作品は、五感で作品の世界を浴びているかのような不思議な感覚を味わえます。

決して男性作家には書けない不思議な感じ。

恩田陸さんは、

蜜蜂と遠雷

小川洋子さんは、

猫を抱いて像と泳ぐ

がオススメです。

ミステリーも面白くて僕は大好きです。

でも、演技力向上という点で考えるとミステリーは役に立たないかな。

文字で書かれた世界を五感で味わわせてくれる上記2人のような小説がオススメです。

ドラマ・映画・舞台鑑賞

「演技が上手くなりたかったら、いろいろな作品を見ろ!」とよく言われますが、僕はちょっとこれには懐疑的です。

僕の感想としては、

「役には立つが、ただ観れば演技が上手くなるわけではない」

「モチベを上げるためとか、演技のヒントを発見するためには使える」

と言った感じ。

たとえば、素人が1000本映画観ても演技力は変わりません。

残念なことに、映画をたくさん見ている人は「自分は演技がわかってる」と誤解しがちですが、そんなことはありません。

何事も実際にやらなきゃうまくなりません。

会社から帰ってきて、毎日夕飯食いながらテレビで野球観戦してるサラリーマンが、草野球でヒーローになれるかって言ったらなれないでしょう。

ヒットを打つのすら難しいはず。

それと同じです。

ただ、自らも演技の練習をしながらだったら、レベルの高い俳優が出ている映画を観ることは大切だと思います。

ぜひした方が良い。

あなたの「良い演技」像を確立させてくれます。

特に、演技を始めた初期に大事です。

「あー、これが良い演技なのか」

「あー、これは嘘でやってんな」

こういう演技を観る目を育てていくことで、自分の演技に対しても調整できるようになっていきます。

大事。

演技力向上に部分的に役に立つ方法

スポーツ

これは、ちょっと難しいところです。

スポーツをしていて、漫画ブルーロックの潔(いさぎ)みたいに、「あ、この感覚!」となるなら良いです。

画像出典:BatQue様

その感覚は、演技で想像の世界に入ってる感覚とおそらく同じものです。

しかし(カラオケや楽器演奏も同じですが)、ダラダラやって「スポーツって楽しいね」だと、この感覚は表れないですし、演技力向上には結びつきません。

体力がついたり、反射神経は良くなるかもしれませんが、演技力の向上とは違います。

それにスポーツの種類によっても、やる人のプレースタイルによっても変わってきます。

だから、スポーツならなんでも演技力の向上に役立つとは言えないかなと思います。

美味しいものを食べる

美味しいものを食べる。

この時の幸福感や、周りの状況、そして味覚。

これらは、役に共感するための一材料としては使えるけど、演技力全体の向上にはなりません。

こちらも同じく。

「いい景色見た!すげえ!旅、楽しい!!」となるけど、演技力全体の向上にはなりません。

余談ですが、元々ぼくは「俳優で旅人ヒロユキ」という名前でSNSを投稿していました。

今でもツイッターではそうです。

この名前の通り、過去にバックパッカーで世界を40カ国以上旅して、北極や中東、アフリカなど色々行ってきました。

ドイツに1年間住んでたこともあります。

そんなこともあって、色々な人に「旅の経験が演技のこやしになるね」と言われますが、

全くそんな気はしません。

旅の経験が、演技に影響するならもうちょっと俺、演技上手くても・・・・・・

旅中に、心が動いたことや、人との出会い、そして見た風景はたしかに役作りするときの参考になるときもあります。

でも、効果としては限定的です。

バイク

同上。

バイクも大好きなんですが、演技力に影響するかといったら微妙な感じ。

物に対する愛情という意味で、役作りに使えることはあります。

人間観察

あまり役に立ちません。

キャラクターを作るときの参考にはなります。

台本をもらって「あ~、こういう感じの役か。あの人をモデルで作り始めようかな」。

これはあります。

でも、あくまでキャラクター作りのスタートの方向を決めるときだけです。

あとは、身体や精神の感覚と相談しながら作っていくので、誰かを最後までモデルにし続けることはありません。

だからやっぱり効果は限定的で、演技力全体の向上に役立つとは言えません。

動物観察

これも人間観察と同じです。

特定の動物をモデルとしてキャラクターを作るときに活かせます。

この方法を、アニマルエクササイズと言います。

たとえば映画ゴッドファーザーでは、マーロンブランドがゴリラから役を作り上げました。

なので外面の役作りには、確かに使えます。

僕も動物園に通って、ゴリラやチンパンジーの動きを、日々撮影して研究していたことがあります。

とはいえ、演技力全体の向上かというと微妙です。

限定的。

わからないけど、多分演技に役立つと思うもの

ダンス・美術(絵画、彫刻、陶芸)・楽器演奏

僕ができるわけではないので、想像になりますが、多分これらは演技力向上につながります。

なぜなら、スポーツやカラオケと似ているところがあるからです。

どうやら「ピンッ!」という感覚は、なにかと一体化する瞬間に起きるようです。

カラオケでは、歌詞と想いが重なった瞬間でした。

ダンスも美術も楽器演奏も、それと同じ瞬間があると思うので、おそらく演技力向上に役に立つはずです。

瞑想

瞑想。役に立つという人が多いです。

実際、僕も演技練習の一環として瞑想をやっていたし、教えを受けに在家(出家の逆)の先生のところに通っていたこともあります。

たしかに役に立つように思える。

けど、なんか最後のピンッ!が足りない感じがします。

落ち着くし、リラックスを学ぶのにもいいけど、なんか演技が上手くいっているときの感覚とはちょっと違うような・・・

落ち着き過ぎてしまうからなのかな・・・

ちょっと、瞑想については保留にさせてください。

もっと齢を取ったらわかるのかもしれません。

あまり役に立たないもの

スポーツ観戦

自分自身がプレイしている本人ではないからなのでしょうか。

選手のプレイに集中して、歓喜または諦観というのは味わえるけど、この感覚が演技で使えるかというと疑問が残ります。

漫画の場合は、自分が主人公じゃないのに演技に使える感覚があるんですけどね。

一体なにが違うんだろうか・・・

主人公に自己投影するからか?

ストーリーがあるからか?

うーん。。。

TVゲーム

TVゲームはなぜか集中はできるのに、ピンッ!とかキューーーンといった感覚は起こりません。

シューティングやアクション、リズムゲームで、自分の限界まで集中してプレイしてるときも、なぜかピンッ!という感覚にはならない。

理由は不明です。

演技には使えません。

これも、めっちゃ余談ですが、僕はかなりのゲーマーです。

プレイするのは、RPGとかシミュレーションが多いです。

オンラインで誰かと繋がってやるのが面倒くさくて、大体一人でコツコツ進めてます。

親に言わせると、2歳からゲームで遊び始め、35歳を超えた今でもやっています。

プレイした本数は、おそらく2000本以上。

ゲームをしなかった期間は一度もありません。

今は、スマホゲーのようなライトなものが多いので、複数のゲームを同時にやってます。

右手と左手ありますからね。

ロード時間の数秒の間に、もう一つのゲームのタップする位置を覚えて動かす感じ。

これでマルチタスクでゲームを進行できます。

そんな僕が言います。

ゲームで演技力が上がることはありません。

飲酒

理性をゆるめることができます。

でも、演技力向上の役には立ちません。

理性をゆるめて、想像の世界に入れるようになるのは、俳優にとって良いことです。

ただ、飲酒の場合、想像の世界に入れても留まることができません。

そのままふにゃ~~とぼやけてしまう。

想像の世界に入ったあとに留まれるようコントロールできることも必要です。

ちなみに、僕は理性をゆるめようと思って、酒を飲んでから演技の練習に行ったら、先生に「なめてんのか」と怒られました。

学問(数学、歴史、科学など)

株、FX、仮想通貨取引

オフィスワーク

これら全て、演技力向上には役に立ちません。

覚えたり、考えたりといった論理的思考は、想像の世界に入りたい役者の目指すところの真逆に位置するからです。

こういった論理的思考の傾向が強い人よりも、「僕はウルトラマンだぞぉぉ」みたいにゆるい思考の方が役者に向いています。

だから、「ごっこ遊びできる人」が強い。

論理的な思考が得意な人で、ごっこ遊びも得意な人って想像しにくくないですか?

たとえば、世間で話題の

元2ch管理人ひろゆき、DaiGo、ホリエモン

彼らが、「いやーごっこ遊び大好きなんですよー。部屋に帰ったら、友人と仮面ライダーごっこやってます」なんて言っているの想像できないですよね。

おそらく、彼らはごっこ遊びをバカにする方の人たちです。(笑)

ここでさらっと、なぜ論理的思考が良くないのか話します。

論理的思考が得意な人は、演じる時に、とっさに湧き上がってくる衝動に身を任せづらいです。

躊躇してしまう。

これは、もう癖みたいなものです。

衝動に身を任せられないと、感情にブレーキがかかってしまうし、役のリアルを役者の理性で止めてしまいます。

だから、役者の理性は絶対的にゆるめる必要があります。

逆に、役作りの段階では論理性が必要です。

この役は、どうしてこう考えたのか。なぜこんな行動をとったのか。

そして、どういう練習をしたら役に近づけるのか。

これらを、しっかり頭を働かせて考えます。

だから役作りは、理性で役の分析をするべき。

演技は、理性で考えず感性や衝動で動くべきとなります。

ブログを書くことなんかも論理的思考を働かせるので、演技力向上には良くないですね。

さらに、ここに書いたことも、全部僕が得意なことです。

そうです。僕は、論理的思考の方が向いてます(笑)

その他

恋愛

これは演技力向上に使えます。

なんと言っても感情の起伏が激しくなります。

それに、ラブストーリーの作品自体も多いので、直接演技に活かしやすいのもポイント。

ただ一つ問題は、残念ながら一人じゃできないことです。

友達と遊ぶ

こちらは、あまり演技力とは結びつきません。

感情の振れ幅が恋愛ほど大きくないからでしょうか。

当然、友情がテーマの作品を演じる時は使えますが、演技力全体を考えるとあまり役に立たないと思います。

というか、友達と遊ぶことで演技力が上がるなら、毎日喜んで遊びますよ。

あ、演技力のことを無視すれば、当然友達は大切です。

チクセントミハイのフロー理論

ここから、ちょっとだけ真面目な話です。

今回の記事で、さんざん「ピンッ!」とか「キューーーン」とかわけのわからないことを言ってきましたが、これはおそらくフロー状態と呼ばれるものです。

彼ら、彼女らが創造的な活動や高い技術力を必要とされる仕事などに没頭しているとき、疲れをしらず、時間の過ぎるのも忘れて活動を続け、永続的な満足感を得られていることを見出しました。
彼は、この共通した創造的な心理状態に「フロー」と名付けました。

「フロー」状態にある人は、非常に集中した状態にあり、普段は無意識に行っている外部から自分自身の状態をモニターする機能が薄れるため、自意識が薄れてしまい、時間感覚も正確ではなくなるとしています[2]。

出典:識学総研様

上の引用に書かれてある通り、チクセントミハイというハンガリー出身のアメリカの研究者が、フロー理論というものを提唱しました。

この自意識が薄れ、一つのことに没頭してしまう状態

これが僕が例で述べた、カラオケで歌詞と想いしかその世界になくなる瞬間だったり、芝居中、完全に役として舞台に立っているときの感覚です。

高い集中力を発揮しつつ、力が適度に抜けている状態。

演じる時にいつもこの状態になれれば最高なのですが、現実にはなかなかなれません。

いったいどうすれば、演じることだけに集中して、想像の世界を自由に生きることができるのか。

これは、現代を生きる俳優の僕らだけが悩んでいるわけではありません。

100年以上前から、どうすれば舞台上で役として生きることができるかの研究が重ねられてきました。

そこで、最初に回答を出したのが、演劇界を変えた男スタニスラフスキーです。

詳しくはこちらの記事をご覧ください。

スタニスラフスキーの教え含め、他の演技術からも対処法を探してきました。

まとめ

今回の記事は、演技以外で演技力が上がったらラッキーだよね。という軽いトーンの内容でした。

ただ実は隠れたメインのテーマとして、「演技以外のどんな方法で、フロー状態を体験することができるのか」というのがありました。

そしてそれを一度体験し、「演技でもこの状態になることを目指せばいいんだ」と気づけるようになるためのヒントを列挙したわけです。

・・・綺麗にまとまりましたかね?

まあ、僕の趣味をただ列挙しただけとも言えます。

さて、最後にお話ししたフロー状態。

どうにかして、この状態になる確率を高めたい。

そのためには「リラックス」という演技の練習が、効果的です。

といっても普通のリラックス程度では、役を演じるためには深さが全然足りません。

俳優のリラックスは、一般に言われるリラックスとは質が全く違います。

やり方としては、身体の力を抜くだけでなく、「身体を動かし続けながら力を抜いていく」という少し複雑な方法を取ります。

僕が学んでいたところでは、号泣する人、激怒する人、笑いが止まらなくなる人、生徒たちがいろいろな状態に変わっていきました。

それらすべて、リラックスによって理性が弱まったからです。

ご興味がある方は、リラックスについてまとめたこちらの記事をご覧ください。

さて、僕のツイッターでは、ブログとは少し違ったテイストで演技や映画のつぶやきをしています。

ブログほど本腰を入れずに、秒速で読めてちょっとタメになるようなことをつぶやいています。

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